PowerAutomateのHTTP要求を送信しますコネクタとは?何ができるのか?
HTTP要求を送信しますコネクタとは?何ができるのか?
PowerAutometeのコネクタの中に「HTTP要求を送信します」というコネクタがあります。
例えば使用頻度の高い以下アプリケーションには「HTTP要求・・・」のコネクタが用意されています。
- Outlook
- SharePoint
- Teams
メジャーなアプリには大抵「HTTP要求を送信します」
というコネクタが用意されています。
コネクタとしては見たことはあります。
使い方はわかりません。どんな時に使うんですか・・・?
そもそも何ができるのか?いつ使うのか?などの質問をいただきましたので説明用の記事を用意しました。
先に結論を提示します。「HTTP要求を送信します」コネクタは「なんでもできます」というコネクタです。
このコネクタを使いこなすことができればPowerAutomateを制するとっても過言ではありませんよ。
関連記事
PowerAutomateに関する記事はこちらです。
PowerAutomateは裏でどんなことが行われているのかをできるだけ簡単に解説してみました。
「HTTP要求を送信します」コネクタを使用している記事はこちらです。
PowerAutomateを含めたPowerPlatformという枠組みの解説をしている記事はこちらです。
関連書籍
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私は電子書籍をおすすめしています。
コネクタを用いた基本的な作業
まずは基本的な作業をおさらいしておきましょう。
PowerAutomateで他のアプリケーションと情報をやり取りする際多くのユーザーがとる行動はこちらです。
- 既存のコネクタにパラメータをセット
- 対象のアプリケーションが用意したAPIにコネクタの内容でオーダーをかける
- APIから戻り値を受け取り変数として認識する
基本的にはインプットで既存のコネクタを使えばAPIからアウトプットを受け取ることができます。
APIから受け取ったアウトプットは変数として認識されて次のフローに使うことができます。
作業の内容をイメージしやすいように画像を用意してみました。
コネクタやAPIについてはこちらの記事でより細かく解説しています。
PowerAutomateの基本的な仕組みについて知りたいなと思う方はこちらの記事をご覧ください。
「HTTP要求を送信します」コネクタを用いた作業
基本的な作業に対して次は「HTTP要求を送信します」コネクタを使用した作業を紹介します。
このコネクタはより複雑な作業やマイナーな作業を構築したい時に使用します。
ユーザーが自分で作業を作り込むウエイトが高いのでコネクタの中では自由度の高い仕様になっています。
イメージとしては「インプットとアウトプットの環境は用意するから好きにしてください」という具合です。
「HTTP要求を送信します」コネクタはなんでもできる
冒頭でこのコネクタを使えば「なんでもできます」と書いたのは上記仕様(自由度が高い)からきています。
なんでもできるので既存のコネクタにある作業を自作して置き換える事も可能です。
・・・そんなことはしないかもしれませんがそれぐらい「なんでもできます」というコネクタです。
使い方
こちらのコネクタを使った作業もAPI通信によって各アプリケーションから情報を取得しています。
よって最初に紹介した「基本的な作業」と大枠では同じ仕様ですが追加で決めないといけない事があります。
- APIへのインプット内容を決める
- APIからどの仕様でアウトプットを受け取るのかを決める
- アウトプットを認識して変数として取り込む
この3つをもう少し具体的に書くと以下のような作業になります。
- インプットのコネクタでHTTPメソッド使うためのパラメータをセット
- APIからのアウトプットの形態を指示(JSON、XMLなど)
- アウトプットの情報を変数として使うために解析
さらに具体的にイメージできるように画像を用意しました。
画像を見た段階では大まかな作業のイメージを持つことができればOKです。以降で詳しく解説します。
画像の内容を理解するうえで追加説明が必要だと想定されるキーワードを挙げてみました。
- HTTPメソッド(HTTPリクエスト)
- JSON
- 「JSONの解析」コネクタ
以降順番に解説していきます。
各種キーワードについて
3つのキーワードについて説明していきます。
HTTPメソッド(HTTPリクエスト)
HTTPメソッドはAPIへ情報をリクエストする時に使う方法です。もう少し具体的に書いてみます。
「HTTPプロトコルの範囲内で各アプリケーションのAPIに情報をくださいとお願いする行為」です
APIに情報をお願いする方法としてはいくつかあります。
- GETメソッド ・・・ API経由でサーバーから情報を出してほしい時のメソッド
- POSTメソッド ・・・ API経由でサーバーの情報を更新してほしい時のメソッド
他にもPUT、DELETEメソッド等がありますがまずは2つを使いこなせるようにしましょう。
参考:HTTPプロトコル
まずは「HTTP」と「プロトコル」を分けて説明します。先に上位概念であるプロトコルを説明します。
プロトコルをChrome等のWebブラウザで検索すると「OSI参照モデル」や「TCP/IPモデル」が出ます。
しかしモデルを深掘りすると本記事の主旨とはズレるので簡潔に理解できる様文章をAIで生成しました。
プロトコルとは
ChatGPT:通信プロトコルという概念の中でHTTPの位置付け・・・から抜粋
- コンピュータやネットワーク機器がデータを通信する際のルールや手順を定めたもの
- プロトコルは異なるデバイス間でのデータのやり取りを標準化し互換性を保つ役割を果たす
簡単に言うとインターネット上で情報をやり取りする際の「約束ごと」のようなものです。
続いてHTTPに関する情報をAIを使って用意しました。
HTTPとは
ChatGPT:通信プロトコルという概念の中でHTTPの位置付け・・・から抜粋
- WebブラウザやWebサーバーが通信するために使用される通信プロトコル
- 「Hyper Text Transfer Protocol」の頭文字をとってHTTPと表記される
HTTPは通信プロトコルの中の1つの概念です。最後に2つのキーワードをまとめてみます。
HTTPプロトコルは「HTTPの考え方をベースにした通信における約束ごと」です。
JSON
JSONについてはこちらの記事で詳しく解説しています。JSONが分からない方は必読です。
JSONを使うことで「属性:値」という形で情報を取得することができます。
この「属性と値をセットで取得する」というのが一連の作業のなかで非常に重要な要素になってきます。
「JSONの解析」コネクタ
JSONは取得した時はただの情報です。よってPowerAutomateが変数として認識してない状態です。
PowerAutomateが取得したJSONデータの構造を理解することで各種値が変数に格納されます。
この作業は「HTTP要求・・・」コネクタとは別作業(別コネクタ)です。
しかし2つの作業は密接に関係しているのでここで一緒に紹介することにしました。
まとめ
「HTTP要求を送信します」コネクタについて説明しました。
本記事では概要や関連キーワードの解説で区切りとさせていただきます。
「HTTP要求を送信します」コネクタを用いた事例はこちらの記事をご覧ください。